英語成績提供システム廃止に伴う共通ID対応と試験出題内容について

外部検定の共通IDはどうなるの?令和3年度試験の出題内容は?

  

文科省は、令和3年度大学入学者選抜から導入予定であった、英語民間試験のための「大学入試英語成績提供システム」の導入を延期することに決めました。

そのため、大学入試センターにおいては、令和元年11月1日より、「共通ID」の発行をする予定でしたが、それも中止になります。

もともと、英語成績提供システムを導入しようと決めた理由は、現行のセンター試験では、「英語の4技能」を測ることができないと考えたからです。

英語4技能とは

① 聞く(listening)

② 読む(reading)

③ 話す(speaking)

④ 書く(writing)

という4つのスキルのことを意味します。

英語の本当の力を測るには、この「4技能」を問わなければならないと感じ、文部科学省は2018年に大学入試で活用すると提唱したわけです。

しかし、現行の大学入試センターでは、4技能を測ることは限りなく不可能であり、ましてや、現行センター試験の様に、一日でさばける試験ではなくなるということで、英語民間試験を取り入れて、連携することによって、4技能を測ろうとしたわけです。

それでも、様々な観点から見直したとき、経済格差による不公平性や、準備不足などによって、今回導入の見送りが決定しました。

きっと皆さんの中にも、

 

「え!共通ID申込完了したんだけど!」

「学校が申し込めって言うから、申し込んじゃったよ…」

「令和3年度の大学入学共通テストの出題はどうなるの?」

 

このように思っている人がたくさんいると思います

そのため、今回は、「共通IDの申し込みはどうなるのか」「令和3年度の大学入学共通テストの出題内容」について、その内容と対応について解説していきます。

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 共通ID発行申し込みの中止内容と対応

  

高校では、生徒達個人が、英検などの外部検定にID登録しなければならなかったはずですが、延期が決定したため、11月1日より、共通IDの発行を中止しました。

さらに、11月18日から稼働予定だった「英語受検状況確認システム」についても、中止となります。

申し込みを既に発送されている場合の対応は下記の通りです。

 


 

〇高等学校経由での申し込み

①すでに発送されている場合

申し出をしている本人の名前宛てに、その個人の住所に返送されます。高等学校経由での申し込みになりますが、高校側への負担を軽減するための対応です。

しかし、高等学校が望んで全ての返送を学校に送ることもできるみたいです。

(もし、返送がなさそうなら、担任の先生に所在を聞いてみても良いですね)

 

②これから発送される場合

本人に返却するか、または本人の了解の元、個人情報の取り扱いに十分注意して、廃棄するかとのことです。

十分注意した廃棄というのは、個人情報が流出しないようにするためであり、例えば、「シュレッダーなどのよる廃棄」ですね。

 

〇個人で申し込まれた人は

申込書に記載されている住所宛てに返送するとのことです。

 

〇申込書の返却が不要な場合

大学入試センターから返送された申込書類が入った封筒の受け取り時に、受け取り拒否を配達員に伝えれば返却されません。

なお、その時の個人情報については、大学入試センターがしっかりと処理してくれます。

 

〇返却時期

令和元年11月下旬以降になります。

 

令和3年度大学入学者選抜・大学入学共通テストの出題方法

英語民間試験を導入しないことによって、令和3年度の英語大学入学共通テストなどはどうなるのでしょうか。

下記に内容を箇条書きにてまとめます。

 


 

・英語の発音、アクセント、語句整序等を単独で問う問題は出題しない。

なぜ? 英語教育の観点から大学入学共通テストの導入を機に、改善を図らなければならないと判断されたからです。

 

・英語のリーディング、リスニングの配転を均等にする。

なぜ? 高等学校学習指導要領が英語4技能をバランス良く育成する必要があると定めたからです。

  


 

では、令和4年度の大学入学共通テストではどのような出題がされるのか気になりますね。

しかし、大学入試センターでは、本件に対し、令和2年6月頃に改めて通知するとしています。

内容が非常に気になるところです…

 

まとめ

今回は大学入試改革に伴った内容について、解説をしてきました。

鴨長明が唱えている「世の無常」は、消えることのない世の中に対する「概念」です。

人々が消滅流転するように、社会も新しく生まれ変わります。

しかもその加速度は著しく、今後は人々の思考が追い付かないほど、早く進んでいくでしょう。

30年続いたセンター試験も終わりを迎え、新たな試験が検討されている今日。

私たちは、常に新しい情報を求め続けなければなりません。

 

まあ、今回の件は、本当に高校の先生たちはご足労なさっています。

目まぐるしい時代の変化についていけるよう、大学入試の変貌についても、こちらで発信していきますね!





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