大学入試改革について分かりやすく解説します!
2021年度入学者を対象とした、大学入試は大きく変化していきます。
現行のセンター試験は30年の歴史に幕を閉じ、日本の入試制度は新たに生まれ変わるのです。
このように、大学入試制度が変わる理由には、多くの社会的背景が存在しますが、その中で最も重要視されている内容は「少子化」によるものでしょう。
現在日本社会情勢は過渡期を迎えています。バブルの爪痕を処理しきれない日本経済。高齢化による生産人口の減少。若者の海外流出。AIによる失業率の増加。格差社会による負のスパイラル。など。多くの問題を抱えています。
この問題を解消するためには、働き手がより良い資質を持った人間にならなければなりません。したがって、今の子供たちが大人になった時に、日本を支えていけるだけの力が今まで以上に必要になったことを意味します。
今までの知識偏重型入試ではなく、柔軟なものの考え方を優先する「思考力」を問う入試へ変わります。
今回はそれらに向けた大学入試改革の主な変更点と、心がけたいことを分かりやすく解説します!
2021年度からの新入試制度概要
2021年度入試からは、最初に述べた通り、「知識偏重型入試」から「思考力・判断力・表現力」などがより重視されることになります。
また、大学入試「センター試験」は「大学入学共通テスト」と名前を変えます。
では、具体的にどのような内容になるのでしょうか?
下記にその概要を記します。
(A) 大学入学共通テスト
※英語「大学入学共通テスト」の配点が「配転」と誤った表記がされていますが、正しくは「配点」です。
上記の表の様に、出題される内容が変わっていきます。
しかし、記述式問題の導入を2021年度入学生の入試に採用するかは、今後検討をするとのことです。
実際のところ、まだ採点側の準備が整っていないと考えられますね。
また、英語の4技能を測るために、民間企業を導入するということでしたが、これも2019年11月1日に、文科省から「導入延期」の発表がありました。
では続いて推薦入試についてです!
(B) 推薦入試
・推薦入試も今までとは名前が変わります。また、出願期間や合格発表時期も変更するようです。
総合型・学校推薦型選抜の注意点
上記の様に、推薦でも出願時期などが変わってきますが、試験の在り方も変化します。
今までの推薦入試というものは、いわば「学力不問」の入試形態に近いものでした。
つまり、学力を測る試験ではないということです。あくまで個人の人間性を最重要視するものだったのです。
しかし、入試改革では、そういった「学力不問」を解消すべく、推薦入試でも、あらたな課題を提示するようになります。
その内容を記しますね。
① 作成資料の充実化
② 書類のほか各大学が実施する評価方法や大学入学共通テストのいずれかを活用
①については、志望理由書や活動報告書、学修計画書の提出などを、今までよりも充実した内容にしなければならないということです。
②については、「小論文・プレゼンテーション・口頭試問・教科科目に係わるテスト・資格検定試験の成績提供」などが主に挙げられます。
注意点を簡単に言ってしまうと・・・
「推薦でも学力が問われるようになった」
ということです!
今後心がけておきたいこと
大学入試改革の完成目処は2024年です。ここまでに現行センター試験を大きく変えた内容の試験に仕上げ、今後求められる力「思考力・判断力・表現力」を高い水準で身につけている人間を評価対象とするようにします。
2021年度はその出発点ですが、各大学は2024に向けていろいろと動きだす可能性が高いので、下記の内容を心がけてほしいと思います。
まず大前提としては「日常の高等学校の学習が基本」となることです。
学校生活の中でどのような活動をしたのか。また、その活動をどのように生かしていきたいのかなど、研究が必要です。
下記は個人でできることなので、意識していきましょう!
① 教科の成績以外のところでも評価がされる時代のため、積極的に課外活動などに取り組む。例えば、ボランティア活動や海外経験など。
② 「なぜ?」「ほかには?」と考えながら学ぶ。
③ ものごとに対し、探求心をもつ。
④ 本を読んで、社会的な知識を身に着ける。
⑤ 学習習慣を確立
⑥ 予備校の模試や講習を活用。
まとめ
ここでは、大学入試改革についての簡単な解説をしました。
最後はこの一言で締めくくります。
「諦めなければ、受験直前まで成績は伸びる」
受験生のためにも情報を発信は欠かさず行っていきます。
新大学入試の情報はこちらの記事をご参考にしてください。