小論文の構成バリエーションはこの3つを覚えれば大丈夫!

今回は、小論文の基本的なバリエーションについてお話します!
小論文の「構成バリエーション」は全部で三種類あります。基本的に3段構成の「序論・本論・結論」の順番は変わりありません。しかし、各論に含まれている要素を変更することはできます。
もちろん、「テーマ型」「課題文型」「データ型」どれでも、必ず自分の意見を述べなければなりませんが、意見を述べる箇所を変更することはできるということです。
つまり、意見を述べることには変わりありませんが、その意見が最初にきても、最後に来ても良いということです!!
まだ「序論・本論・結論」がいまいち分からないという方は是非こちらをご覧下さい!!
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バリエーションは、文章作成においての醍醐味の一つですが、そこには鉄の掟があります。それは「論理の貫通」がなされているかどうかです。
「論点がずれていないか」
「主題と違った内容となっていないか」
文章を書いているとついつい話しが広がっていき、主題とは別の方向に向かうことが多々あります。しかし、これは小論文作成上最もやってはならない過ちですので、しっかりと「論理の貫通が成されている文章にする」ということを意識しなければなりません!
「論理の貫通」については、こちらの記事をご参考にして下さい!
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「論理の貫通」ができている文章は誰でも書けます! 子どもの未来は「国語力」で決まる!無料体験キットプレゼント中! 今回は、「【小論文の極意】小論文の基本的な構成のバリエーション」でもお話した、「論理の貫通」についてです。[…]
では実際に、「構成バリエーション」の内容を見ていきましょう!!
構成1 頭括式(とうかつしき)

論証:与えられた命題が真である理由を明らかにすること。
立証:証拠をあげてその正しさを明らかにすること。
頭括式 例文
問 題:あなたの意見を答えよ。
現在日本では、どれだけの人が幸せと感じているのだろうか。自分の夢が叶ったときや、お腹が減っていて、それを美味しいご飯で満たしたときなど、多くの人は、これら2つのように、満たされたときに幸せを感じている。しかし、私は、幸せという概念は行為の最中に存在するものだと考える。
確かに、社会政策や社会活動の理論や実践のうちの多くは、こういった欲求の満たされた状態を暗黙の前提としている。しかし、そういった幸せは、ただ均衡から解き放たれた静的な状態を意味しているのではないか。
例えば、かの有名なコロンブスは、アメリカ大陸を発見したから幸せだったのか。いやそうではない、彼は新世界の内実をほとんど知らない状態で死んでしまった。コロンブスの幸せは、新世界の発見ではなく、発見までの過程にあったのだ。
また、我々人間には競技が存在する。そこでは結果が出なくて落ち込んでいる人間に対し、よく頑張ったよという声かけをしている姿がある。まさにこの精神は、結果よりも過程に意味があるということなのである。
結果は、過程をよく鑑みることによって、必然的についてくるだろう。日本人は特に、結果にこだわり、結果こそが全てだという自己欺瞞の精神が根付いているように思う。しかし、何よりも大切なのは、結果までの道のりでどれだけ幸福を見つけられるかであり、幸せの中にどこまで深く豊かなイメージを見出すことができるかである。
このように、一番初めに「事実」とセットで「意見」を述べる形式のことを、頭括式と言います。つまり、初めに結論を持ってくるということです。この形式の利点は、初めに結論を明記することで、論理に一貫性が生まれる点にあります。
なぜ論理に一貫性が生まれるのかは、視覚的に自分の意見を確認することができるため、本論を記述する際に、本筋から逸れてはいないかどうか、さらに、逸れていた場合軌道修正をすることが可能になります。
学校で教わる形式で一番多いのがこの「頭括式」だと思います。
難易度 ☆
1 論理に一貫性が生まれやすい
2 文章の本筋から逸れてしまっても、軌道修正しやすい
3 学校でよく教わる
※難易度の星(☆)の数が多いほど難易度が高い
構成2 尾括式(びかつしき)

尾括式 例文
確かに、社会政策や社会活動の理論や実践のうちの多くは、こういった欲求の満たされた状態を暗黙の前提としている。しかし、そういった幸せは、ただ均衡から解き放たれた静的な状態を意味しているのではないか。
例えば、かの有名なコロンブスは、アメリカ大陸を発見したから幸せだったのか。いやそうではない、彼は新世界の内実をほとんど知らない状態で死んでしまった。コロンブスの幸せは、新世界の発見ではなく、発見までの過程にあったのだ。
また、我々人間には競技が存在する。そこでは結果が出なくて落ち込んでいる人間に対し、よく頑張ったよという声かけをしている姿がある。まさにこの精神は、結果よりも過程に意味があるということなのである。
このように、私の考える幸せとは、結果ではなく過程に存在する概念である。結果は、過程をよく鑑みることによって、必然的についてくるだろう。日本人は特に、結果にこだわり、結果こそが全てだという自己欺瞞の精神が根付いているように思う。しかし、何よりも大切なのは、結果までの道のりでどれだけ幸福を見つけられるかであり、幸せの中にどこまで深く豊かなイメージを見出すことができるかである。
このように、「序論・本論・結論」という順番は変わっていませんが、意見を最後に持ってくるものが尾括式です。序論での内容はあくまで事実にそって、問題提起したまでであり、様々な考察によって、最終的に結論部分で意見を述べるという特徴があります。
頭括式の利点は、読み手をより文章内容に引き込むことが出来る点です。問題提起をし、あえて自分の意見を言わないことによって、視点を読み手と同じラインにすることができます。これは思考の過程によるもので、「問題発見をする→問題の背景を知る→解決案を考える」という人間が何かを考えるときに発揮される思考能力ですが、その思考と文章構成が同じであれば、思考の過程を目で追っているということになり、読み手が書き手と同じ立場で考えを進めていっているような感覚を与えることに成功します。
そのため、スムーズに文章を理解することができ、最終的にすっきりとした気持ちで読み終えることが可能になるのです。
難易度 ☆☆☆
1 視点を読み手と同じラインにすることができる
2 人間の思考過程と同じ文章構成にすることができる
構成3 双括式(そうかつしき)

双括式 例文
確かに、社会政策や社会活動の理論や実践のうちの多くは、こういった欲求の満たされた状態を暗黙の前提としている。しかし、そういった幸せは、ただ均衡から解き放たれた静的な状態を意味しているのではないか。
例えば、かの有名なコロンブスは、アメリカ大陸を発見したから幸せだったのか。いやそうではない、彼は新世界の内実をほとんど知らない状態で死んでしまった。コロンブスの幸せは、新世界の発見ではなく、発見までの過程にあったのだ。
また、我々人間には競技が存在する。そこでは結果が出なくて落ち込んでいる人間に対し、よく頑張ったよという声かけをしている姿がある。まさにこの精神は、結果よりも過程に意味があるということなのである。
このように、私は幸せとは、結果ではなく過程に存在する概念だと考える。結果は、過程をよく鑑みることによって、必然的についてくるだろう。日本人は特に、結果にこだわり、結果こそが全てだという自己欺瞞の精神が根付いているように思う。しかし、何よりも大切なのは、結果までの道のりでどれだけ幸福を見つけられるかであり、幸せの中にどこまで深く豊かなイメージを見出すことができるかである。
総括式は最初と最後に自分の意見を持っていきます。上記の例文では、最初と最後に「幸せは過程にある」ということを意見を主張していますね。
話の方向を変えますが、論文用語で「論理の貫通」という言葉があります。論理の貫通とは、始めにも述べましたが、最初から最後まで然るべき主題を逸れることなく論理に基づいて結論まで導くことです。
この論理の貫通を達成するのに最適なのが実は「総括式」です。頭括式でも視覚的に主題を確認できるため、論点から逸れる可能性はずいぶんと低くなりますが、この総括式は結論を二度示すことができるため、さらに論点から逸れる可能性が低くなります。
また、視覚的にもそうですが、意識の面で結論での意見を考えながら文章を推敲することになるので、筋道から離れることはそうそうないと思います。
ちなみに大学受験での私のオススメはこの形式です!
小論文を書くのが苦手な人は、この形から始めるべきです。小論文は「論理の貫通」が命と言っても、過言ではありません。「言っていることはそこまで対したことではないけれども、主張は理解できる。」読み手がこのように感じてくれればそれが一番なのです。逆に、非常に鋭い観点から物事を捉えていても、「論理の貫通」ができていなければ、読み手にはその意見が伝わりません。それはただの自己満足になってしまうのです。
難易度 ☆
1 論理の貫通がしやすい
2 頭括式よりも論点から逸れにくい
3 個人的なおすすめ!
まとめ

どうでしたか?
意見をどこに持ってくるのかによって、読み手がどのように受け取るのか、実際に例文を読んでいる皆さんならお気づきだと思います。
構成のバリエーションは人それぞれで良いと思います。自分にあった面白い文章構成を作り上げてください!ただし!決して「論理の貫通」が成されていない文章にしてはいけませんよ!
一番意識しないといけないところはここですので、まずはそれだけを意図的に練習してみてほしいと思います。論理の貫通を意識した文章作りは、練習あるのみです!練習方法などはこちらを参考に頂ければと思います!
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