小論文の書き方を丁寧に解説!

ここでは、2020年から急激に試験導入が見込まれる「小論文」について、最低限知らなければならない内容について解説をしていきます。
「小論文って一体何を見られているの?」
「小論文試験で合格したい!」
と思っている方。こちらのサイトでは、そういった方々のお助けができるように、小論文における様々な必要知識を提供させていただいております。この記事を読んだ後に、是非他の記事もご参考にしてください!
今回の記事には、99%知っているような基礎中の基礎の中に、この記事を見た人にしかわからない1%のポイントを含めております。ここで勉強をして、他の受験者と大きく差をつけちゃいましょう。
まずは近年小論文が求められる理由について、解説します。
大学は小論文をなぜ書かせるのか
小論文を書かせることは、今後学力を測るために最重要視される内容です。なぜなら、現代を生きる人々に今求められている力が「思考力・判断力・表現力」だからです。
これらの要素は、小論文を書かせることによって、その力量を測ることが可能です。近いうちに小論文の活用が多くなっていくのは、大学入試などでも取り上げられていますね。
小論文を論理的に筋道立てて、巧に文章を作成することは、書き手の論理的思考能力を図ります。
また、現代はカオスな時代と言われているように、ものごとの価値観が非常に多様化しています。このことは、ものごとの善悪を考えたり、定めたりすること難しさを語ることになりますが、だからこそ、社会は「きちんとものごとの判断ができ、意見することができる人材」を求めているということが考えられます。
大学入試や企業採用試験で今後ますます活用されるであろう小論文は、書いている人を表現します。魅力的な文章は、魅力的な人を表現する。この言葉に便乗しない手はないのではないでしょうか。
次は、小論文とは何かについて解説をします!
小論文とは

小論文とは、ものごとの是非を判断し、それを自分の意見で論理的に述べ伝える文章のことです。
では、自分の意見を論理的な内容として、他者に伝達するためには、どのように書けばよいのでしょうか?
ここが今回の1%のポイントです。もし、この1%の知識を知らないと、「小論文」ではなく、「作文」になってしまいます。
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小論文が小論文たるゆえんは、「自分の意見に根拠があるかどうかです。」つまり、この根拠の部分が明確な形になっていない場合、その文章はたちまち「作文」というカテゴリーに属すようになるということです。このポイントは確実に覚えておいてください。
小論文で一番大切なのは「意見の根拠」であり、それ以外はありえない。
小論文を出題している様々な試験

下記は現在小論文を出題している試験と、今後出題が予想される試験です。
1 | 文章検定(意見文・論説文) |
2 | 大学入試(AO・公募制推薦・指定校推薦) |
3 | 国公立大学一般入試 |
4 | 私立大学一般入試 |
5 | 短期大学入試 |
6 | 専門学校入試 |
7 | 看護系専門学校入試 |
8 | 企業採用試験 |
9 | 公務員採用試験 |
10 |
教員採用試験(地域差有) |
11 |
卒業論文(小論文ではありません) |
12 | 大学の授業提出物(試験の代用となる場合があります) |
などが具体例として挙げられます。もちろん、大学入試などでは小論文を出題していない場合もありますが(センター試験も)、2020年度の大学入試改革では、各大学で小論文の出題が増えていることが分かっています。
むろん、現在小論文に重きを置いている大学も存在します。それは日本のトップに君臨する。東京大学の国語の入試です。東京大学国語入試では、最終問題に必ず小論文を出題します。
国公立のトップが出題するということの意味は言わずもがなわかりますね。また、どんな大学に合格しても、入学した際には、学部最終課題として「卒業論文」を書かなくてはなりません。
到底「小論文」を書けなければ、「論文」を書くことはできません。さらに、大学によっては、毎週の如くレポート提出を課される場合があります。レポートとは報告書と似た意味を持ちます。論文以外でも文章を上手に書くことは、生きていく上で必要なスキルなのです。
上の表を見てみると、1つだけ赤字で書かれている項目があります。これには注意が必要で、小論文を入試で導入している大学や専門学校はたくさんありますが、特に医療系の大学、専門学校では、その傾向が顕著にみられます。
さらに、記述する内容に至っては医療のことのみならず、幅広い内容を、俯瞰的に見つめるような視点が必要となってきますで、数々の分野の中でも難易度が高いです。
小論文知識

小論文では、「自分の意見や主張を論理的に述べる」必要があります。小説などをよく読む人は勘違いする人がおおいのですが、感情や感性を露出させたり、表現技巧を凝らしたりするのは、かえってマイナスになります。例えばこのような内容のものです。
・人間はロボットに支配されていると思う。しかし、これは良くないことだ。私は許せない。現代社会のまるでSF映画のような時代背景には嫌気が指している。これは、国民全体が潜在的に意識し始めていることなのではないだろうか。
非常に極端な例文ですが、簡単に言ってしまうとこういった内容です。(笑)
感情むき出しで、根拠に説得力がないですよね。。。
小論文は、小説や詩、エッセイのように、美しい表現で読み手に感動を与える必要は一切ありません。必要なのは「論理」のみなのです。
そのため、小論文で必要な要素は次の2点です。
これも1%のポイントです。
1 ものごとの是非についての自分の意見と主張を明確にすること。
2 意見や主張の根拠を、論理的に記述すること。
この2点は確実に抑えて置いて下さい。つまり小論文の正体は、「〇は△である。なぜなら~だからだ」この関係性以外のなにものでもないということです。
先ほど例文として使用した「ロボットは人間が支配しているのか、それともされているのか」という内容のように、どちらか決めづらいことも小論文テーマの中にはたくさんあります。
しかし、そういった内容でも、立場の選択は1つしかできません。問題をよく分析して、最適の選択肢を絞って、明確に自分の意見を主張する必要があります。
小論文の種類

小論文には種類があります。下記にその内容を取り上げます。
1 テーマ型 |
・「幸せについて」「学ぶことの意義」「公共のマナーについて」など、簡潔されたテーマに沿って、自分の意見を述べるパターンです。 |
2 課題文型 |
・試験の内容によって文量は異なりますが、まず初めに、ものごとについての意見や現代社会での取り組みが書かれている文章が提示されています。その文章を読んでから、それに関連した内容の意見を求めるパターンです。 |
3 データ型 |
・ある事例やデータを分析してものごとを述べるパターン。例えば、人口の年齢比グラフと国内生産率のデータを比べ、今後日本がどのような取り組みをしていかなければならないのかなどの意見を述べるようなことです。 |
このように大きく3つに分けることができます。他にも「イラスト型小論文」「融合型小論文」などがあります。
3つとも出題形式についてのものですが、どれも課題の意図を正確に読み取って、意見を述べることには変わりありません。
しかし、形式によって、書き出しや構成が多少異なってきます。書く出題形式についての記事はこちらを参考にしてみてください!
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意見を支える根拠の重要性

小論文は「根拠」が最も重要です。
論理的な文章を書くためには、いかに根拠が明確かつ分かりやすくなっているかが勝負どころです。それでも、
「根拠に説得力を持たせるにはどうしたらいいの?」
「表現方法がわかりません!」
こういった疑問を持つ方も多いと思います。でも安心して下さい。今からいう1%のポイントを意識して、適切な表現方法を磨くことができれば、誰でも簡単にすばらしい意見の根拠を見出すことができます!では、ポイントです。
1 主観的ではなく、客観的な内容にすること。
2 より理解しやすい表現を使用すること。(言葉選び)
この2つは、小論文を作成する際、常に頭の片隅に置いといてください。
しかし、これらの内容を意識しても、
「客観的に書く方法なんてないでしょ。」
「意識しても書けないからな・・・」
そうなりますよね。でも大丈夫です。これらには文章作成のテクニックでいくらでも対抗できます。もし、ご覧いただいている皆さんが本気で良い小論文を書きたい!と思うなら、当サイトと合わせてこちらの本もご覧になってほしいと思います。
私は何度か講演会やセミナーに参加させていただいているのですが、とても奥深く、参考にさせてもらっています。
本題に戻りますが、客観的な内容にするからといって、文章をいわば同調的な言い回しにしてはいけません。そのため、「~と思う」は使用しないようにしましょう!曖昧な言い方や婉曲な表現は、小論文に適していません。文は断定的に「~である」「~だ」と明確に述べることで、読み手の意識をより肯定的なものにすることができます。
まとめ

いかがでしたか?
今回は小論文を書く上での最低限知っておかねばならない基礎知識を記事にしました。冒頭でも述べましたが、これからは「知識・理解」よりも「思考力・判断力・表現力」が試験でも重視されるようになります。
令和3年大学入学共通テストで記述式が導入されたり、多くの企業で文章検定を受けるよう指示されたりしているのは、そういった「求められる力」が変化したからなのです。
とは言っても、小論文は「社会的な知識」が必要不可欠です。小論文の書き方はマスターしていても、その内容についての社会的な背景が分からないと、書けるものも書けませんね。
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