【小論文の評価基準とは】「減点回避」小論文の評価基準を徹底解説!

 

小論文の評価基準を知って、減点を避けよう!

 

 

こんにちは!
今回は、小論文試験の評価基準について解説をしていきたいと思います。

実際、大学や資格試験、就職試験先では、どのような評価基準によって、皆さんの答案を採点するのでしょうか。大学で考えるならば、各大学の求めている生徒像(これをアドミッション・ポリシーと言います)が評価基準に入る可能性もありますが、原則として、ある4つの内容で評価をつけていくと言われています。

毎回小論文模試では、、、

 

「C評価ばかりで中々B以上にならない人」
「採点者側の基準が知りたい」
「減点されているポイントが分からない」
 

という人は、今回の内容でだいぶステップアップすることができるはずです。

相手の考えを理解し、それを文章に書き記していくことの大切さは、小論文以外でも、文章を書く上で大切なスキルです。ゆえに、採点者側の視点を理解することは、相手に伝わりやすい文章を書くためにも知らないといけない項目なのです。

今、このことについて知識が疎くても、次に紹介する4つの評価方法を知ることで確実に点数を伸ばすことができますので、安心してください。

それでは、本題に進んでいきます!!

 

 

 

 

小論文における4つの評価基準

 


前述でも述べましたが、小論文にはある4つの評価基準が存在します。これは、各大学のアドミッション・ポリシーなどは考慮せず、

全ての小論文試験に通ずる内容です』

では、その4つの評価基準ついてです。

 

4つの評価基準

①表現・表記方法が適切かどうか。
②主題が明確かどうか。また、独創性はあるか。
③構成は正しいか。
④論理的かどうか。



これが、採点サイドが徹底している4つの評価基準です。以上の4つは、どの大学でも、必ず評価対象となります。

ゆえに、採点者はこれらの評価基準を元に、減点方式で採点を行っていくのです。
実はこの「減点方式」という採点方法にもポイントが潜んでいます。

それは、これら①~④の評価基準において、どれも抜かりなく基準を満たすことができないと、どんなに素晴らしい内容のものだろうと、減点されてしまうところです。

例えば、「内容が完璧でも表記が間違っている」「表記は完璧だけど内容が間違っている」など、極端な例ではありますが、どちらも同じように減点されてしまいます。特に「内容が良くても表記に間違いがある」というのは非常にもったいないです。これは、理系の人に多く見られがちなのですが、注意していきたいところですね。。。


それでは、4つの評価基準をそれぞれ詳細に説明していきたいと思います。

 

 

 

①表現・表記方法が適切かどうか

 

 

表現・表記方法が適切かどうかについて注意してほしいのは、下記の内容です。確認をしてみてください。

表現・表記方法

□誤字脱字がないか
□話ことばを使っていないか
□曖昧な表現をしていないか
□比喩表現を多用していないか
□難解な表現をしていないか
□幼稚な表現ではないか
□感情的な表現はないかどうか
□主語述語の関係は間違っていないか
□副詞の呼応は間違っていないか
□一文の長さが適切かどうか
□助詞、指示語、接続詞の使い方は間違っていないか
□文体は統一されているか
□原稿用紙の使い方が正しいか
□字数は適切かどうか

 

以上の内容にはよく留意をして、文章を書くようにして下さい。
また、記述している際に、自分でも意味をよく理解していない言葉などは使わないようにしましょう。「こんな表現で伝わるだろう」と思っては大間違いです。

小論文を書く上で大前提となる心構えは

「小論文は、読み手が理解できないものを説明すること」

です。大学論文などがこれにあたります。各界の研究者達もそうです。常識を常識と捉えたところで、何の価値も生み出しません。あらゆる常識を疑い、それを覆す発想力が必要なのです。

そして、その発想は自分にしか理解できないものなのだから、相手に筋道立てて説明をしていくことが求められます。つまり、相手はあなたの意見を理解できないものとして認識しておくべきなのです。

そんな相手に対して、自分でも分かっていない言葉を使っていては、当然伝わるものも伝わりませんね。自分にも相手にも分かりやすい表現の仕方で、文章を書かなければなりません。

 

 

②主題が明確かどうか。また、独創性はあるか。

 

 

主題は明確に示さなければなりません。この際に気をつけなければならない点は、課題の要求を正しく捉えることができているかどうかです。

小論文試験では、「~を読んで、あなたの意見を述べよ」と言うような出題形式が多く存在します。そうなってくると、ただ自分の意見を明確に述べるだけではなく、出題者の要求に応えなければなりません。出題者の意見をきちんと踏まえた上で、自分の明確に伝えることができれば、主張における採点ポイントは合格点をとれているはずです。

例文を使って確認をしていきましょう!

例文 次の文章を読み、あなたの意見を述べよ。

健常者と障害者の共存できる社会とはどのような社会だろうか。あなたの考えを述べよ。

(弘前大学・医学部・保健学科 過去問)


この例文の要求は、大前提として「健常者」と「障害者」が共存できる社会と絞っているところからスタートします。つまり、要求に応えるためには、二つを比較分析していく必要があるということです。

なぜ、比較分析することが要求の回答に繋がるのかというと、両者が比較されない限り、改善案が見つからないからです。「健常者」と「障害者」の違いを認識して初めて、新しい共存の道が拓かれるのであって、片方しか認識できていなければ、そもそも「共存」につながりません。筆者の要求に応えるためには、課題文から最終的に行き着く先を予想して、そこまでのプロセスでどんな要素が必要なのかを考えなければならないのです。

この例文において、間違った解釈をするのであれば、先ほども述べたように、「健常者」と「障害者」の比較内容を記入しなかったり、「共存」という視点で論を展開していなかったりする場合です。間違った解釈をしてしまうと、いくら自分の意見が明確であっても採点対象外になってしまいます。気をつけましょう。

 

 

 

③構成は正しいか

 

 

大学入試や就職試験で問われてくる小論文の内容は、必ずしも「独創的・発明的」なものでなくても良いです。無論、独創的な内容にこしたことはないのですが。

肝心なのは、「自分の意見が明確で、なおかつその意見が論理的かどうか」です。そして、自らの意見が論理的かどうかの判断をする鍵を握っているのが、ここで説明をする「構成」になります。

つまり、正しい構成が成されていれば、それだけで「論理的」な内容にすることができます。逆にいえば、「構成」がしっかりと組み立てられていないと、「論理的」はもちろんのこと、読み手にとって非常に解釈がしづらい文章となってしまいます。

小論文は、自分の意見を相手に理解してもらうために存在します。そのため、相手が理解できない文章は、小論文としてふさわしくありません。欲をいえば、相手に理解してもらい、警鐘させるぐらいの内容に仕上げられれば完璧です。

まあ、かといって後者レベルの文章を制限時間内で書いてくるとは、採点者サイドも考えておりません。大切なのは、前者「相手に自分の意見を正確に解釈してもらう」ことなのです。その解釈ですが、「正確」という言葉をつけている通り、読み手によって違う解釈になってはいけません。つまり、かならず自分の解釈と同じ解釈にさせなければならないのです。

小論文において「構成」はとんでもなく重要な要素です!!

文章の構成についてはこちらの記事をご参考にして下さい。

 

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④論理的かどうか。

 

 

これは、小論文が小論文たるゆえんです。
そもそも論理とはどういった意味なのでしょうか。

 

論理

1 考えや議論などを進めていく筋道。思考や論証の組み立て。思考の妥当性が保証される法則や形式。 

引用:https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E8%AB%96%E7%90%86/

 

論理的かどうかの問題については、意見の肉付け部分にあります。つまり、結論に至るまでのプロセスが、その文章を論理的かどうか決めるということです。

論理的にする方法は主に2つあります。

 

①内容に具体性を持たせる。
②内容に客観性を持たせる。


以上の2つです。これらが揃っていると、自分の意見に説得力が増し、論理的な文章となります。では、①「具体性」②「客観性」を持たせるための具体的な方法を説明していきます!

 

①「具体性」を持たせるため

具体性を持たせるためには、事実や体験談を入れましょう。例えば、「ストレス」について「肉体的ストレス」「精神的ストレス」のように、ストレスにも種類があるという事実を述べたり、「自分」が実際に経験したことを述べたりすることです。
事実を述べることで、より文章が現実味を帯びます。

 

②「客観性」を持たせるため

文章に客観性を持たせるためには、自分以外の意見を入れてあげることが大切です。小論文において、筆者(小論文を書く側に人)は持論を展開しなければなりません。

無論、持論とは自分の中に存在する論であって、全ての人が共通して理解し得るものではなく、小論文を作成するにあたって、非常に醜い概念です。それは、誰もが抱いている認識内容ではないのです。つまり、客観性を持たせるとは、いわゆる一般性を持たせることであって、ここで言う客観性は、自分が主張しようとしている持論を、一般化することによって得られる性質なのです。

少し難しい言い方になってしまいましたが、持論に客観性を持たせるための簡単なコツがあります。それは、「文章に持論とは逆の内容を入れてあげること」です。

例えば、「幸せについてあなたの意見を述べよ」というテーマに対し、持論として「幸せは行為の最中にある概念である」という意見を述べたならば、その逆である「幸せは行為の後に感じる概念である」という内容を入れ込んであげるのです。

しかし、これだけではまだ文章は客観化されていません。この後に逆の内容を否定する「反論」を持ってくることによってはじめて「客観化された文章」になるのです。この「反論」部分があるとないとでは雲泥の差が生じます。

客観的な内容にするための記事はこちらに詳しく書かれておりますので、是非ご確認下さい!

 

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論理的な文章は誰でも書けます! 今回は、「【小論文の極意】小論文の基本的な構成のバリエーション」でもお話した、「論理の貫通」についてです。   [sitecard subtitle=合わせて読みたい url=https:[…]

 

 

これら2つの内容をしっかりと理解して文章を書くだけで、「論理的な文章」が成立しますよ。なお、このテクニックは卒業論文など、文章量が多い内容にも使えますが、小論文という字数の限られた試験では最も効力を発揮するものとなります。

 

 

まとめ

 

 

いかがでしたか?
今回は採点者がどのような基準において皆さんの小論文を評価するのかについてまとめてみました。

採点者側の視点を理解し、「減点されない小論文」を書くことができるようになれば、もう怖いものなしですね!

大学入試や就職試験では、「内容」よりもまず「基準」を満たすことが最も大切なことです。ここまでに紹介した①~④のことを重々認識したうえで、小論文が書けるように日々練習を頑張っていきましょう!!

また、皆さんからのご要望が多いこともあり、

今後YouTubeなどを駆使し、動画コンテンツとして学習支援をさせて頂こうとも考えております!


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