【小論文の極意】問題提起で小論文は劇的に進化する!

問題提起のコツを伝授

 

 
春也
今回は、小論文において大切な「問題提起の書き方(問い)」について、解説をしていきます。

 

【小論文の極意】シリーズを読んでくださった皆様なら、小論文とはどのようなものなのかがおおよそご理解頂けたのではないかと思います。

まだ、小論文の基礎知識が足りない!という方は、こちらの記事を先にご覧ください♪

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小論文の基礎知識

 

 

小論文とは、

 

「物事の是非について自分の意見や主張を明確に示すこと」
「自分の意見を論理的な内容にすること」

 

が大前提です。
文章構成上、最初に考えなければならないのが、この「問題提起」です。

序論中に問題を提起することによって、「問い」から「答え」に向かっていくプロセスが、読み手にとって分かりやすくなるという利点があります。

なおかつ、文章の書き出しに当たる部分のため、読み手に対する第一印象を左右する可能性が高いです。

書き方を知り、良い問題提起をすることができれば、あなたの小論文は更に魅力的なものとなるでしょう。

 

 

そもそも問題提起って何ですか?

 

 
春也
問題提起とは、いわば試験における設問と同じだよ。皆も学生であれば、定期考査を受けたことがあると思うけど、その時に問題がなければ解答を得られないでしょ?問題提起とは、このように解答するために必要な問いと同じ役割を果たすんだ。

 

そうなんですね!…でも、試験ならわかるのですが、小論文の中に問題提起を入れ込むということが分かりません…。

 

 
春也
それをこれから詳しく説明していくよ!一緒に理解を深めていこう!

 

はい!頑張ります!

 

 

 

 

問題提起とは

 

問題提起とはどのようなものでしょうか。一度意味を確認してみましょう。

 

問題提起
問題や課題を解決すべき事項として投げかけること。

 

問題提起とは何かを理解していただくために、次の文を読んでみてください。

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「運動部活動における体罰の是非について」

 ➀近年、運動部活動の体罰問題が顕在化しており、度々メディアに取り上げられようになった。これは、教育の一貫として、教員による体罰が行われることを言う。そもそも、運動部活動とは、競技を通して、生徒の人間的成長を図るために行われるものである。ここでいう人間的な成長とは、社会性を培うための主体性や協調性、多様性のことだが、②果たして、教育の一貫として、運動部活動における体罰があっても良いのだろうか。➂私は、このことについて、否定的な立場をとりたい。

 

この例文で考えると、黄色傍線②が引かれている「果たして、教育の一貫として、運動部活動における体罰があっても良いのだろうか。」が問題提起となっています。

序論ではこのように、①「事実」②「問題提起」③「意見」を上手く組み合わせることによって、より読み手が理解しやすい、適切な文章表現にすることができます。

 

参考「序論」についての内容が書かれた記事には、下記のリンクボタンから飛べます。

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このような序論内容を確認して、多くの人から、

 

事実意見だけではだめなの?」

 

という内容を度々聞きます。確かに、「事実」と「意見」だけでも小論文を書くことは可能です。しかし、そこには「問い」から「答え」という流れまでは生まれません。

また、序論の中にこうした「問い」から「答え」への流れをインサート(組み込み)することによって、読み手の文章読解における潜在認知を呼び起こすことができます。

※潜在認知…無意識の領域で働く意識のこと。

 

これはなぜかというと、自分が書いた小論文の読み手が「大人」だからです。さらに、大人といっても、「文章を読むのが得意な大人」だからです。

文章(本)を長年に渡って多く読んでいる人は、気付かぬうちに、「読解力」「自分なりの価値観」「理解力」等沢山の性質・能力を備えています。そもそも本と言うものは、何かのテーマや問いがあって、その理解に向けて読み進めていくものです。推理小説では、答えを惑わすために、あえて「レッドへリング」を使ってミスディレクションを誘います。つまり、本を読んでいる人ほど、「問い」から「答え」という潜在認知が形成されているのです。

この潜在認知は、序論で「問い」が書かれていることによって、かってに「答え」を導こうとしてくれます。従って、根拠を示す本論部分でも、「問い」の「答え」を常に意識して読むため、意見を理解してもらうのが楽になります。(あくまで本論部分が論理的であるというのを前提にしています)

また、たとえ「読解能力」に乏しい人が読んだとしても、「問い」を明確にしてから、「答え」を導くことによって、単純に分かり内容となるはずです。

このように、問題提起をきちんと示すことによって、読み手がより理解しやすい文章にすることができますし、書き手も自分の意見が理解してもらいやすくなります。まさに一石二鳥ですね!

 

 

小論文の中に問いを加えることのメリットは理解できました!ただ、実際にどのような問題提起をすれば良いのか…。

 

 
春也
だよね。問題提起にもテクニックがあるから、次にそれを紹介するよ!

 

 

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良い問題提起とは何か

【小論文の極意】問題提起で小論文は劇的に進化する!
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[良い問題提起]

→これから意見する物事について、そのことの「是非・賛成・反対」などを両面的に論じることが可能となるものです。つまり、物事がもつ内容、あるいは背景に対立軸を見つけることがポイントです。


※対立軸

・対立する議論・抗争の中心となる事柄。また、 考え方の違いによる、対立する2つの論。

 

先ほどの例文で考えていきましょう!

 

「運動部活動における体罰の是非について」

 ➀近年、運動部活動の体罰問題が顕在化しており、度々メディアに取り上げられようになった。これは、教育の一貫として、教員による体罰が行われることを言う。そもそも、運動部活動とは、競技を通して、生徒の人間的成長を図るために行われるものである。ここでいう人間的な成長とは、社会性を培うための主体性や協調性、多様性のことだが、②果たして、教育の一貫として、運動部活動における体罰があっても良いのだろうか。➂私は、このことについて、否定的な立場をとりたい。

 

黄色傍線部「問題提起」ですが、ここでの対立軸は、

 

①運動部活動における体罰に賛成
②運動部活動における体罰に反対
 

この2つに絞ることができます。
1つのトピックの背後にこうした対立軸を見出すことによって、自分の意見は更に明確に根拠立てることができます。今回は、設問内容が簡単なため、「是非」で考えれば良いのですが、実際には「是非」以外の設問も多く存在しますので、その場合は、必ず対立する概念を見つけ出せるようにしましょう。

そして、そこで出た対立軸を元に、疑問を作り出し、「問題提起」とするのです。問題提起後の「意見」に関しては、問題提起(問い)の対立軸のどちらかに賛同し、意見として書き出します。

問題提起があることによって、「問い」から「答え」に向かっての見通しが良くなり、本論を記述する際に益々根拠を的確に示すことができるでしょう!

 

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即効性に優れているため、受験期直前に読むだけでもだいぶ変わります。

意外と知らなかったミスなどに気づけるチャンスが満載です。

私自身も小論文を1000回以上書いてきましたし、山のような添削を行ってきましたが、ここに書かれていることは非常に参考になりました。

採点者側の視点を知ることのできる素晴らしい参考書です。

 

 

 

10題チャレンジ!!

 

では最後に対立軸を見出すための練習をしましょう!

問 次の論題の問題提起となるような、疑問文を作成してみましょう。(解答例は問題の下にあります)

 

1 フリーター
2 グローバル化
3 SNS
4 脳死
5 安楽死
6 校則
7 若者言葉
8 新聞
9 宿題
10 部活

 

《解答例》

1 フリーターは職業といえるのか
2 グローバル化は本当に世界を救うのか
3 SNSは必要か
4 脳死は人の死か
5 安楽死は日本で認められるべきか
6 校則は必要か
7 若者言葉は美しいか
8 新聞はなくなるのか
9 宿題は必要か
10 部活動は日本独特の文化であるか

 

まとめ

 

いかがでしたか?

今回は、序論中の1要素である「問題提起」のあり方について、お話しました。

 

問題提起の重要性や作り方がよく分かりました!今後は、小論文の序論中に、「問い」を入れられそうです♪

 

 
春也
それなら良かった。文章に一層の磨きがかかるね!遥さんの成長を楽しみにしています。

 

はい!よーし、頑張るぞー!!

 

 

「問い」から「答え」という流れがいかに重要かということは、ご理解頂けたでしょうか。問題提起は、文章を読みやすくすると同時に、説得力が増します。是非今回の記事をきっかけに、小論文の中に「良い問題提起」が書けるようにしましょう!

 

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